東芝のLibretto L5/080 TNKW(無線LAN内蔵タイプ)です。OSは,Windows XP Professionalなの
ですが,リカバリCD-ROMというものが無く,万一の事態の際には,HDDリカバリにより工場出荷状態
に戻します。つまりは,HDDが死んでしまうと高いお金を支払って交換修理に出さない限りは,リカバリ
不可能という事なんですよね・・・。HDDって消耗品なのに・・・。
Libretto L5/080 TNKWのスペック等詳細は,以下のURLを参照してください。
http://www3.toshiba.co.jp/pc/catalog/libretto/020424l5/index_j.htm
2003年の4月にアプライド博多店で購入しました。ほぼ,1年前の2002年4月に発売が開始された製品
ということもあって結構安く(10万ちょい)手に入れることが出来ました。この時点では,以前より欲しかっ
た小型のモバイルPCを手に入れ,モバイル生活を満喫出来る喜びでいっぱいだったのですが・・・。
購入後,以下のような経緯でHDDクラッシュに至りました・・・。
(1)2004年4月頃:
そばにあったウーロン茶入りのコップがひっくり返り、Libretto水浸しになる。
電源ボタンを押しても反応無し。
(2)同上 :
東芝PC集中修理センタに修理を依頼。
PCIボードと無線LANデバイスの交換とかで修理代4万円が吹っ飛ぶ。
「もう二度と修理には出すまい」と誓う。
(3)2004年11月頃:
起動中に,突如HDD音がカタカタと鳴ったかと思うとブルースクリーンとなりWindowsダウン。
上記現象が頻繁に発生するようになる。
(4)2005年1月頃:
(3)の現象が発生する度に,HDDリカバリを行うようになる。
リカバリ後,しばらくは順調稼動を続ける。
(5)2005年4月頃:
HDDリカバリ後,すぐに(3)の現象が発生するようになる。
(6)2005年5月頃:
電源ボタン押下後,Windowsの起動どころか,HDDリカバリーも出来なくなる。
HDDが壊れているらしきエラーメッセージを出力するようになる(メッセージは思い出せない)。
(7)同上 :
FDISKコマンドでHDDフォーマットを試すも「DISK I/O error」という空しいメッセージが出力。
HDDの死亡が確定。HDD中にあるはずのWindows XP Professional もパーになる。
HDD交換修理には5万円近くかかるというネット上の噂を目にし,修理を断念する。
HDDの死と共に,私のLibrettoはわずか2年余りで,オシャカになってしまいました・・・・・。なんとも
はかない命でございました。
HDDの死と共に,Librettoはオシャカになったと書きましたが,当然,HDDを交換して,リカバリ領域
を東芝に作ってもらえば再び命を吹き返すことは可能です。しかし,そのためには,バカにならないほど
のお金がかかることは,わかりきったことなので,半年間はそのまま放っておきました。そして,このま
まの状態で,近いうちにYahooオークションで売ってしまおうかなとも考えておりました。
(壊れていても,結構な値が付くみたいです・・・)
デスクトップマシンなら,いくつか自作した経験もありHDD交換なんて,簡単に出来るのですが,精密
なノートパソコンを自分でバラして修理しようなどとは,考えてもみませんでした。しかし,以下のHPをネ
ット上で発見し,LibrettoのHDD換装を自分でやってみようという気になりました。
http://www15.tok2.com/home/bravery2/Ghost/Ghost.htm
どなたが作成されたHPかは不明ですが,写真付きでLibretto L5/080 TNKW の解体手順と,HDD
換装の手順が解説されています。ここで,HP作者にお礼を言いたいと思います。私のLibrettoが蘇っ
たのは,一重に,あなたのおかげです。ありがとうございました。
ところで,LibrettoのHDDを交換する手順は,大体分かったのですが,肝心の交換用HDDを手に入れ
る必要があります。Libretto L5に内蔵されているHDDは,東芝製の1.8インチ,8mm厚,3.3V,20GBのHDD
で型番は,「MK2003GAH」です。
この手のPC部品を手に入れる為に,手っ取り早いのはやはりYahooオークションでしょう。型番を入
れて検索したところ,いくつかありました。大体,出品者は希望落札価格なるものを設定しているので
すが,その中で最も低額だった商品のオークションページで,希望落札価格をそのまま入力(9000円也)
して,一発落札しました。出品者の評価が良かったことも一発落札した決め手でした。
かくして,2日後には,交換用のHDD「MK2003GAH」(中古品)が私の手元に届いたのでありました。
すぐに,上記HPの手順に従ってLibrettoを解体し,元のHDDを取り出して,オークションで購入した交換
用HDDをセットしました。そして,Librettoを再び組上げ,ネジを締めて元の状態に戻しました。こんなに
簡単に事が進んだのも上記HPのおかげです。非常に助かりました。
次に,USB FDDドライブにWindows98起動ディスクを挿入し,FDISKコマンドを投入すると,ちゃんとHDD
を認識しているではありませんか。とりあえずは,Cドライブ,Dドライブの2つパーティションを10GBずつ
切って,CドライブをFAT32でフォーマットしました。
オークションで購入したHDDには,当然リカバリ領域なるものは無く,フォーマットされた状態のモノです。
つまりは,HDDリカバリが出来ない為,自力でWindowsをインストールしなければなりません。
手元には,当然Windows XP ProfessionalのCD-ROMなんてありゃしません。あるのは昔,購入した
Windows2000 ProfessionalのCD-ROMだけなので,LibrettoにWindows2000をインストールすることにし
ました。しかしながら,Windows2000のCD-ROMは手元にあるのですが,LibrettoにはCD-ROMドライブは
付いておらず,外付のCD-ROMドライブも持っていません。
そこで,ネットでいろいろと検索していると,以下のイナダさんという方のHPを発見し,コレだと思いました。
ドライブの付いていないノートPCにOSをインストールする方法が解説されており,これを参考にしてWindows2000を
Librettoにインストールすることにしました。イナダさん,ありがとうございます。
http://www.venus.dti.ne.jp/~inada/Network_install/index_network_install.html
上記,HPでWindows98の起動ディスクを作成するとありますが,もし,Windows98をお持ちで無い場合
は,以下のサイトから起動ディスクの内容をダウンロード出来ます。
まずは,MS-DOSでデスクトップマシン(Windows2000)とLAN接続する為に,「Network Client For DOS」
というソフトをネットからダウンロードしました。上記HPでは,「Workgroup Connection」というソフトを用い
ています。どちらもMicrosoftが提供しているMS-DOS環境でLAN接続する為のソフト(フリー)です。違いと
いえば,「Workgroup Connection」で使用できるプロトコルがNetBEUIのみをサポートしていることに対し,
「Network Client For DOS」の方では,使用できるプロトコルがNetBEUIだけではなくTCP/IP他もサポート
しているという点です。NetBEUIプロトコルを用いる場合,どちらを使用してもさほどの違いはありません。
ちなみに,「Network Client For DOS」によるLAN接続は,以下のHPを参考にさせていただきました。
(2008年2月現在,以下のページは存在していないようです...)
http://www.novels.jp/~yaji/dosnet/
ちなみに,Libretto L5のLAN端子DOS用ドライバは,RealtekのRL8139です。上記HPにリンク先が書かれ
ていますが,どうもリンク切れをしているようです。以下のRealtekのサイトより,ドライバのダウンロードが出来
ます。NDIS2 driver for DOS(ndis2dos-8139(324).zip)というファイルをダウンロードします。解凍してみますと,
RTSND.DOSというファイルがありますが,これが必要なファイルとなります。
http://www.realtek.com.tw/downloads/downloads1-3.aspx?series=16&Software=True
「Network Client For DOS」をLibrettoにセットアップ後,OSを再起動すると「Network Client For DOS」が,
起動されます。起動後,デスクトップマシンとの接続を確認する為,「net view」コマンドを投入するのですが,
以下のメッセージが出力され,原因究明に時間を取られてしまいました。ちなみにプロトコルはNetBEUIを
使用しました。
Error 6118: The list of servers for this workgroup is not currently available.
上記,メッセージが出力される要因としては,以下の3つが考えられると思います。
(1)接続先(デスクトップマシン)とWORKGROUP名が異なっている。
(2)起動直後の為,ネットワークが見えていない。
(3)接続先(デスクトップマシン)が,Librettoのアクセスを許可していない。
(1)の場合は,WORKGROUP名を同一の名称としてください。(2)の場合は,しばらくしてから「net view」を
再投入してください。(3)の場合は,接続先(デスクトップマシン)でLibrettoのアクセス許可を設定してくださ
い(Windows2000の場合は,コントロールパネルの「ユーザとパスワード」で設定します)。私の場合は,(3)
が原因でありましたが,気付くまでに相当の時間がかかりました・・・・・。
あと,注意する点としては,NetBEUIプロトコルを使用する場合は,2台のマシンをピアツーピアで接続しま
すので,クロスケーブルで接続する必要があります。
MS-DOSでデスクトップマシンとLAN接続出来たら,デスクトップマシンのCD-ROMドライブにWindows2000
のCD-ROMを挿入します。次に,LibrettoのDOSプロンプトからXCOPYコマンドで,CD-ROMのI386ディレク
トリをLibrettoのC:\I386にコピーします。そして,C:\I386から,「winnt.exe」と投入すれば,Windows2000の
インストールが始まります。
インストールには結構時間がかかりましたが,何とか無事にLibrettoへのWindows2000インストールが成功
しました。
Libretto L5 でWindows2000を起動しています
LibrettoにWindows2000のインストールが出来たとは言え,このままでは,使用できないデバイスが,た
くさんあります。各種デバイスを使用するためには,それ用のドライバを入手してインストールしなければな
りません。
以下に,必要なドライバ類を纏めました。全て,ネット上から入手したものです。ネット上のどこかにあると
思いますので,探してみてください。
・ビデオドライバ
rad_w2kxp_omega_2218.exe
補足:DirectX9.0cを事前にインストールしておく
・マウスドライバ
mw9791jpn.exe
・無線LAN
z610wificm2.exe(クライアントマネージャ)
z610wlan2.exe(ドライバ)
補足:1.以下のレジストリの書き換えを行う
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Pcmcia\Parameters
に DisableIsaToPciRouting という名前でDWORD値 0 を追加
2.事前にWindows2000にSP4を当てておく
・SD-カード
s4sdx.exe
(DynaBook用ですが,Libretto L5でも使用できました)
・Audio
alimew2k.exe
・東芝ユーティリティ
2000tcmx.exe(commonモジュール)
sm10pcd2.exe(PC診断)
2000tprx.exe(省電力)
上記,ドライバ類をインストールした結果,Librettoのデバイスマネージャにおいて,不明とされるデバイス
は無くなりました。ほぼLibrettoを復活させることが出来たと言えると思います。OSがXPからWindows2000
になりましたが,OSの負荷が軽減した為でしょうか,以前にも増して快適に使用することが出来ています。
デバイスマネージャを見ても不明なデバイスはありません!
ちなみに,Libretto L5にWindows2000をインストールする際は,元のシステム(Windows XP Professional)
において, "C:\app&drv"のバックアップを取っておけば,ドライバ類のインストールにさほど苦労することは
無いようです。以下,HPを参照してください。
http://lottie.seesaa.net/article/5623059.html
終わり。
since 2005/11/10