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4.重星・連星の撮影

 重星とは近接して見える2個またはそれ以上の恒星です。連星とは互いの星が近くにあり重力の影響を及ぼしあっているものです。

 撮影で使用した鏡筒,架台は,sky-Watcher MAK127SP (口径127mm,焦点距離1500mm),Vixen ポルタU経緯台 ,カメラはSONY α37です。
その他撮影機材等はこちらをどうぞ。


 このページ及び,他ページの画像素材を使って作った動画をYouTubeに投稿しています。よかったらご覧下さい。
   2387 zch




重星・連星 撮影対象一覧

はくちょう座 アルビレオ [Albireo]
アンドロメダ座 アルマク [Almach]
おひつじ座 メサルティム [Mesarthim]
ふたご座 カストル [Castor]
オリオン座 トラペジウム [Trapezium]
おおぐま座 ミザールとアルコル [Mizar&Alcor],   ミザール [Mizar]
おおいぬ座 h3945 (145CMa),   h3945 (145CMa) その2,   フルド [Furud],   アルドラ [Aludra],   S537・S538
いっかくじゅう座 いっかくじゅう座β星 [β Monocerotis]
しし座 アルギエバ [Algieba]
りょうけん座 コルカロリ [Cor Caroli]
かに座 かに座ι星 [ι Cancri]
さそり座 アクラブ [Acrab]
こと座 こと座ε星 [ε Lyra],   こと座ζ星 [ζ Lyra],   シェリアク [Sheliak]
いるか座 いるか座γ星 [γ Delphinus]
ヘルクレス座 ラスアルゲティ [Ras Algethi]


 画像をクリックすると拡大画像を表示します。{〜周辺の天体}をクリックすると重星・連星の位置を確認できます。

アルビレオ [Albireo]

アルビレオ [Albireo] {はくちょう座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2014/7/26,自宅ベランダ
<撮影方法>
直焦点撮影,シャッタースピード1/4秒,ISO感度6400

<他説明>
アルビレオは,はくちょう座のβ星で,はくちょうのくちばしの部分にある二重星です。
3等星のβ星Aは橙色,5等星のβ星Bは青色に見えます。「天上の宝石」と言われ,また全天で最も美しい二重星と言われています。
アルマク [Almach]

アルマク [Almach] {アンドロメダ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2014/8/18,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(12mm)を介した拡大動画撮影 → 14枚のフレームをコンポジット

<他説明>
アルマクは,アンドロメダ座のγ星でアルビレオと双璧をなす美しい二重星です。アルビレオよりも2つの星が接近して見え,また2つの星の大きさの対比などアルビレオとはまた違った美しさがあります。
1枚撮りではなかなか星が丸く写ってくれませんので,コンポジットしたものをアップします。
メサルティム [Mesarthim]

メサルティム [Mesarthim] {おひつじ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2014/8/23,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 15枚のフレームをコンポジット

<他説明>
メサルティムは,おひつじ座のγ星でアルビレオやアルマクと異なり,どちらも青色でほぼ同じ明るさの美しい二重星です。
何枚か1枚撮りも試したのですが,やはり星が丸く写りませんので,コンポジットしたものをアップします。
カストル [Castor]

カストル [Castor] {ふたご座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2014/10/17,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(12mm)を介した拡大動画撮影 → 22枚のフレームをコンポジット

<他説明>
カストルは,ふたご座のα星でβ星のポルックスに比べるとやや暗い星です。
カストルAとカストルBからなる連星のように見えますが,さらにカストルCが近くにあり,またそれぞれが連星であるということで,トータル6重連星系であるとのことです。
トラペジウム [Trapezium]

トラペジウム [Trapezium] {オリオン座周辺の天体} {オリオン大星雲周辺}


<撮影日,場所>
2014/10/25,自宅ベランダ
<撮影方法>
直焦点動画撮影 → 5枚のフレームをコンポジット

<他説明>
トラペジウムは,オリオン大星雲の中心部にあり,台形状の4つの星からなる4重星のように見えますが,実際は6重星であるとのことです。
オリオン大星雲を鮮やかに照らし出している星々であり,この星たちのおかげで美しい大星雲の姿を見ることができるのです。


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ミザールとアルコル [Mizar&Alcor]

ミザールとアルコル [Mizar&Alcor] {おおぐま座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/3/24,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(24mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/5秒,ISO感度12800

<他説明>
北斗七星のひしゃくの柄から2番目にあるのがミザール(画像下)で,ミザールA,B他からなる連星です。
画像上に見えるのがアルコルで,また中間左側に7等星が小さく見えています。拡大画像を御覧ください。
ミザールとアルコルは見かけの二重星と思われてきましたが,両者の距離は3光年程で,連星である可能性もあるそうです。
ミザール [Mizar]

ミザール [Mizar] {おおぐま座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/6,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 16枚のフレームをコンポジット

<他説明>
ミザールはおおぐま座ζ(ゼータ)星で,前述したように北斗七星を形成する星のひとつです。また,ミザールBがミザールAのまわりを周っているという連星なのですが,実は4連星系であるとのことです。
上の画像では隣接しているように見えますが,高倍率で見るとはっきりと分離していることがわかります。
h3945 (145CMa)

h3945 (145CMa) {おおいぬ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/8,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/3秒,ISO感度6400

<他説明>
h3945はおおいぬ座145番星で,冬のアルビレオとも呼ばれていますが,アルビレオとはまた違った色合いが,実に美しい二重星です。もうすこし洒落た名前があってもよさそうなのですが,特には無いようです。
h3945 (145CMa) その2

h3945 (145CMa) その2 {おおいぬ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/16,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 6枚のフレームをコンポジット

<他説明>
こちらは,h3945の動画を撮影して、抽出したフレームをコンポジットした画像になります。
いっかくじゅう座β星 [β Monocerotis]

いっかくじゅう座β星 [β Monocerotis] {いっかくじゅう座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/8,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 4枚のフレームをコンポジット

<他説明>
いっかくじゅう座β星は,β星A,B,Cからなる三重連星系です。発見者のハーシェルが「全天で最も美しい景観の1つ」とコメントしたとかなんとか。また,いっかくじゅう座は冬の大三角内にあリ,バラ星雲などの有名な天体もあるのですが,暗い星ばかりでほとんど目立たない星座となってしまっています。
動画を撮影して,3つに分離して見える4枚のフレームをコンポジットした画像をアップします。


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アルギエバ [Algieba]

アルギエバ [Algieba] {しし座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/19,自宅ベランダ
<撮影方法>
バローレンズ2Xと8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 7枚のフレームをコンポジット

<他説明>
アルギエバは,しし座γ星で黄金色に輝く連星です。最初に撮影した時には青白っぽく写っていたのですが,ホワイトバランスを太陽光にして撮影したところ本来の黄金色となったようです。
低倍率だとなかなか分離しないようで,ズームアイピース(8mm)にバローレンズをかまして撮影してみました。
コルカロリ [Cor Caroli]

コルカロリ [Cor Caroli] {りょうけん座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/20,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(12mm)を介した拡大動画撮影 → 11枚のフレームをコンポジット

<他説明>
コルカロリは,りょうけん座α星で,白い主星と薄紫の伴星との色の対比が実に美しい実視連星です。主星は強力な磁場を持ち,その磁場によって変光する変光星であるとのことです。
また,デネボラ,アークトゥルス,スピカとともに春のダイヤモンドを形成する星のひとつでもあります。
フルド [Furud]

フルド [Furud] {おおいぬ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/28,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(24mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/2秒,ISO感度6400

<他説明>
フルドは,おおいぬ座ζ(ゼータ)星で,おおいぬの足先に位置する二重星です。画像のように離角の大きな二重星であり,ファインダーからでも分離して見えます。
アルドラ [Aludra]

アルドラ [Aludra] {おおいぬ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/3/4,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(24mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/5秒,ISO感度6400

<他説明>
アルドラは,おおいぬ座η(イータ)星で「オリオンの乙女」を意味するようです。これも離角の大きな二重星で,フルドよりも若干離角が大きいようです。
S537・S538

S537・S538 {おおいぬ座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/3/25,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(24mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/3秒,ISO感度12800

<他説明>
おおいぬ座のダブル・ダブルスター,S537(画像下)とS538(画像上)の撮影です。それぞれの二重星が近接して見えています。拡大画像を御覧ください。
撮影対象がやや暗いため,感度を上げて撮影してみました。


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かに座ι星 [ι Cancri]

かに座ι星 [ι Cancri] {かに座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/2/28,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(24mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/8秒,ISO感度12800

<他説明>
かに座は全体的に暗い星ばかりで目立たない星座なのですが,美しい二重星ι(イオタ)星があります。
アルマクのような星の大きさのバランスで,離角が大きくなった感じかなと思います。
アクラブ [Acrab]

アクラブ [Acrab] {さそり座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/3/28,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 22枚のフレームをコンポジット

<他説明>
アクラブは,さそり座β星で,さそりの頭の左側にある星です。β星01,02からなる二重星に見えますか,実際は6重連星であるとのことです。
青白い主星と青い伴星の対比が美しい多重星です。
こと座ε星 [ε Lyra]

こと座ε星 [ε Lyra] {こと座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/3/28,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(8mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/8秒,ISO感度6400

<他説明>
こと座ε(イプシロン)星は,ε1(画像右),ε2(画像左)からなる二重星に見えますが,それぞれがさらに連星であるという有名なダブル・ダブルスターです。 それぞれを分離させて撮影することが難しいのですが,撮影した数枚のうち,なんとか分離して見える1枚をアップします。拡大画像を御覧ください。
こと座ζ星 [ζ Lyra]

こと座ζ星 [ζ Lyra] {こと座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/4/18,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(8mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/4秒,ISO感度6400

<他説明>
こと座ζ(ゼータ)星は4等星と6等星のペアで,比較的離角の大きな見かけの二重星です。
シェリアク [Sheliak]

シェリアク [Sheliak] {こと座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/4/18,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(8mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/5秒,ISO感度12800

<他説明>
シェリアクは,こと座β星で3等星の主星と8等星の伴星からなる見かけの二重星です。主星は連星になっており,2つの星が回りあうことで明るさが変化するという食変光星であるとのことです。


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いるか座γ星 [γ Delphinus]

いるか座γ星 [γ Delphinus] {いるか座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/4/18,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(8mm)を介した拡大撮影,シャッタースピード1/8秒,ISO感度12800

<他説明>
夏の大三角の下にちょこんと居る感じのいるか座は目立たない星座なのですが,美しい二重星であるγ星があります。
ラスアルゲティ [Ras Algethi]

ラスアルゲティ [Ras Algethi] {ヘルクレス座周辺の天体}


<撮影日,場所>
2015/5/5,自宅ベランダ
<撮影方法>
Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 6枚のフレームをコンポジット

<他説明>
ラスアルゲティは,ヘルクレス座α星で,脈動変光星である主星と5等星の伴星からなる美しい実視連星です。主星は赤色の巨星で,その赤い光により,本来は黄色い伴星が青く見えることが多いようです。




4.1.詳細不明な重星・連星

 詳細はわからないのですが,印象的で思わず撮影してしまった重星,連星です。正体がわかり次第,「4.重星・連星の撮影」に移動させます。


詳細不明-A



<撮影日,場所>
2015/2/2,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(24mm)を介した拡大動画撮影 → 9枚のフレームをコンポジット

<他説明>
白と青のコントラストが印象的で,離角の大きな二重星のようであり,おおいぬ座のアルドラだと思っていましたが,確認したところ違うようです。
アルドラよりも左側に位置しており,おおいぬ座には属していないような気がします・・・。
なお,3/4に1枚撮りしてみたところ,こちらのように3つの星が連なっていることがわかりました。

詳細不明-B



<撮影日,場所>
2015/2/8,自宅ベランダ
<撮影方法>
8-24mm Zoomアイピース(8mm)を介した拡大動画撮影 → 7枚のフレームをコンポジット

<他説明>
メサルティムに似た感じの青色のペアですが,詳細不明です。おおいぬ座のh3945を探している過程で見つけました。
δ星のウェズンよりも左側にあり,おそらく,おおいぬ座に属するとは思うのですが・・・。


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